現代アートとは何なのか?現代アートの見方をアーティストさんに聞いてみました。

こんにち和。

あなたは現代アートってご存じですか?

名前は知っているとか、なんとなくのイメージはつくという方も多いかもしれません。

しかし実際に美術館に足を運んで作品を観てみても「きっと価値があるんだろうな~」くらいで、よく分らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は「現代アートがそもそもよくわからない」「現代アートの見方がわからない」という素朴な疑問を、アーティストさんに直接聞いてみました。

この記事を書いた人

現代アートって理解できますか?

あなたはそもそも現代アートって理解できますか?

僕はそんなに詳しくはないですが浮世絵や印象派は割と好きで、たまに美術館に絵画鑑賞にいくことはありました。

ですが現代アートに関しては、さっぱりわかりませんでした・・・

高額な金額や評価がついてるということは、何かしらの芸術としての価値があって認められているんだろうなとは思うのですが、じゃあそれが自分で理解できるかというと「よく分らない」というのが正直なところでした。

現代アート

こういった作品にも何かしらの価値があるのでしょうが、僕には理解できないでいました・・・

現代アートのことをアーティストさんに聞いてきました

「芸術とは観るものではなく感じるもの」という勝手なイメージや解釈をしていて、感性が鋭くなければ作者の意志を感じることができない、自分には感性がないから感じることもできないんだろうな・・・

と、個人的には「現代アートは理解できない」と勝手に思い込んでいたところもありました。

ですがたまたま今回、IYASAKAメンバー大澤さんのつながりで現代アートのアーティストさん達と知り合うことができました。

【活動報告!】瀬戸のゲストハウスでうまいコーヒー飲んできた

2019年9月28日

そこで今までよく分らないと思っていた現代アートのことや、現代アートの見方や面白さについて質問をぶつけてみることにしました。

瀬戸市にある共同アトリエ、タネリスタジオ

現代アート

今回「現代アートとは何か?」などという漠然とした疑問に答えて下さったのは、愛知県瀬戸市にある共同アトリエ、タネリスタジオで活動するアーティストさん達です。

タネリスタジオHP

タネリスタジオは総勢25名ほどのアーティストが集まり、絵画や彫刻などそれぞれの作品の創作活動をされています。

スタジオはなんと廃ビルを自分たちの手でリノベーションして蘇らせたそうで、スタジオに住み込んで共同生活をしたり、海外を旅しながら時々帰って来て作品を製作したりと関わり方もスタンスも自由で、個性豊かなアーティストの集まりになっています。

タネリスタジオのみなさん、ありがとうございました。

現代アート

右から代表の設楽陸さん、鈴木一太郎さん、内藤雄太さん

現代アートの定義とは?

現代アート

今回の質問には代表の設楽さんが主に答えてくださいました。

まず現代アートとは、定義が広いのでどう捉えてもらっても良いとのことです。

民族問題や政治を扱った社会問題をテーマにしたものや、日常を切り取ったもの、表現方法も絵画や彫刻、オブジェなど様々な形があります。

創作活動をしているアーティスト本人達も、「自分が現代アートをやっている」という認識をしている人ももちろんいます。

が、そういった人ばかりではなく、「ただただ良い絵を描きたい」「自分の好きなものを創りたい」という意識で活動していて、傍から見たらそれが現代アートという枠に括られているという場合もあるそうです。

要するに現代アートとはなんでもありの世界ということなのです。

学問としての現代アート

現代アートを学問という観点から見ると、「美の定義を追求したもの」と言えるそうです。

例えば美の概念というものはその時代その時代によって違いますよね。

今の基準でいう美人と平安時代の基準での美人は違います。

現代アート

平安時代の美人

現代の美の基準は定義付けされていないので、それを最先端で研究しているのが現代アートということになります。

今やっていることが後の時代から見たときに、「この時代はこういうことが美として定義されていたんだね」といったように研究されるのが、学問としての現代アートの位置付けだということです。

芸術にも歴史がある

現代アート

古い時代の芸術は、絵画や彫刻と言えば宗教画しかありませんでした。

これは宗教の教えを字が読めない人達のために分りやすく伝えるためのものでした。

そのうち貴族が自分たちの記録として肖像画や風景画を残すために、画家を囲い始めました。

中世の画家の仕事というのは、貴族やお金持ちの記録を残す写真の代わりだったのです。

そして技術革新が起こり写真が発明されると、画家たちは写真では表現できないものを新しい技法で表現し始めました。

それが有名どころで言うとモネやルノアール、ゴッホといった印象派と呼ばれる芸術家たちです。

芸術はそれぞれの時代背景に合わせて進化してきたという歴史があるのです。

本当のオリジナルを追及した現代アート

現代アートの発祥となり、大きな影響を与えたマルセル・デュシャンという芸術家がいます。

デュシャンは自分のオリジナリティを追求していくうちに、「結局絵を描いていても、既製品の絵具を使っている時点でオリジナルじゃなくなるのではないか?」という考えを持ったそうです。

そして「本当のオリジナルとは何か?」という問いの中で、ただ便器を持ってきてサインをしただけの「泉」という作品を発表しました。

現代アート

マルセル・デュシャン「泉」

それまでの芸術の価値観をぶっ壊す作品が生まれた瞬間でした。

現代アートは枠ぶっ壊しゲーム

デュシャンの発表から、いかに前の人の価値観や枠をぶっ壊すか?というゲームが始まったそうです。

一つ前の人の作った枠を次の人がぶっ壊して、また次の人がその枠をぶっ壊して・・・

その繰り返しが面白がられて、現代アートが発展してきた面があるということです。

こういった背景があるのですが、一つの作品だけ単体で取り上げてもなかなか理解されないといったことが起こり、現代アートは難解だという印象がついてしまったということなのです。

歴史や流れを把握した上で現代アートを観てみよう

現代アート

現代アートの見方でいうと、昔の流れとか有名な人の作品を知って、それに対して次の人が何を提示したかということを理解することが大切になります。

要はゲームのルールを知らずに急に試合を観ても、よくわからなくて面白くないですよね。

現代アートの作品を見たときにそれ単体で観るのではなく、その作品は前の時代のどんな枠をぶっ壊そうとしているのか歴史や流れを理解しておくと、また違った面白さが味わえるということなのです。

現代アートの見方

THE BIBLE 〜現代アート 編〜

  • 芸術には時代に合わせて進化してきた歴史や流れがある
  • 現代アートは前の人の枠をぶっ壊すゲーム、という側面がある
  • 歴史や背景を知ると現代アートが面白くなる

現代アートは一見すると分かりづらく、それ単体では何を伝えたいのか理解できないことが多いかもしれません。

しかし何を壊そうとしているのか、どんな流れで創られたのか、歴史や背景を知ることで全く違った見方ができます。

現代アートは感性が鋭い最先端のアーティストたちが創るものだけに、まったく新しい価値観に触れることができます。

「よくわからないから見ない」と最初から敬遠してしまう前に、流れや背景を知った上で鑑賞してみることをオススメします。

きっと価値観の世界が広がり、豊かな発想力が得られることでしょう。

それでは最後まで読んでいただいてありがとうございました。

弥栄ましませ。

今回お世話になったタネリスタジオのホームページです。
タネリスタジオHP

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